コント【セシルの悩み】
とある町のカフェ。
アレンはある人に呼ばれてそこにいた。
アレン「遅いですねぇ、呼び出しといて…。」
約束の時間は5分前。
時間に細かいアレンはイライラしていた。
???「あー、いたいたw」
すると後ろから能天気な声が聞こえた。
アレン「遅いですよ、5分遅刻です。」
???「そう怒るなよ、5分ぽっちでw」
笑いながらのんきに話す、長身の男。
彼はセシル、アレンを呼び出した張本人だった。
アレン「5分あれば色々できますよ。」
セシル「んー、例えば?」
アレン「簡単な薬が1個できます。」
セシル「そwれwばwっwかwww」
アレン「帰っていいですか?(怒)」
やっぱりこの人は苦手だ、とアレンは苛立ちと共に思った。
いつもふざけてばかり、だが戦闘は異常に強い。
もちろんアレンは足元にも及ばない。
そんな事を考えるとまたイライラしてくる。
セシル「まぁ、そう怒るなよw」
アレン「はぁ…、で、何ですか?」
セシル「あ、そうそう。」
セシルはやっと話し始めた。
セシル「俺、悩みがあるんだよね。」
アレン「は?貴方が?w」
セシル「俺にも悩みぐらいあるわ!;」
以外すぎる事実に思わず笑ってしまうアレンだった。
アレン「はいはい、で、何です、悩みって?」
セシル「俺さ、魔力とかが結構あって強いわけよ。」
アレン「自慢話なら帰りますよ(怒)」
セシル「最後まで聞けよ!!; でさ、全力なら凄い力なわけよ。」
アレン「まぁ、そうでしょうね。」
セシル「それが悩みなんだよな。」
アレン「…意味分からないんですけど。」
力なんてたくさん持ってれば持ってるほど良いもの。
アレンは訳が分からなかった。
セシル「俺さぁ・・・。」
深刻そうにセシルは口を開いた。
セシル「一度で良いからラフェルを全力で抱きたい。」
アレン「はぁ?(汗)」
今までのシリアスな空気はどこへやら。
のんきすぎる悩みにアレンは拍子抜けしてしまった。
セシル「一回やってみたいんだよなぁ…。」
アレン「シリアス破壊神…(呆)」
セシル「ホントなんだよ!!重いよこの悩み!!(汗)」
アレン「勝手に抱いてて下さいよ。」
セシル「俺が全力で抱いたらラフェル粉々に…、」
アレン「グロい話はやめて下さいよ。;」
アレンは1息ついて紅茶をすする。
セシル「なぁ、お前なら弱体化する薬ぐらい作れるだろ?」
アレン「作れますけども…。」
セシル「金はちゃんと払うから、な?」
アレン「…分かりましたよ。」
金さえ払えばセシルも客。
アレンは渋々引き受けることにした。
その後、20分程で手早く薬を作り、セシルに渡した。
セシル「サンキュー!」
アレン「何かあっても私のせいにしないでくださいね。」
セシル「分かってるよ、じゃな!」
アレン「猛スピードで帰って行った…。
って、使用量教え忘れたΣ!! まぁ、良いか…。」
アレンはそう言って宿に戻って行った。
所変わってセシルの家。
片目を髪で隠した青い少女、ラフェル。
彼女は1人、静かに本を読んでいた。
そんな彼女を抱こうと1人、馬鹿が壁越しにねらっていた。
セシル「なんか今馬鹿にされた気がするけど…。
まぁ、良いや、今がチャンス!」
セシルはアレンから貰った小瓶の液体を飲みほした。
セシル「あんま上手くねぇ…、良し行くぞ!」
そういって勢いよく床を蹴りだした、…はずだった。
セシル「ボゲフッΣ!!」
ラフェル「Σ!?」
セシルは椅子に思いっきり躓いて転んでしまった。
それを驚いて見つめるラフェル。
ラフェル「帰ってたんですね…。」
セシル「ただ…い…ま…。」
ラフェル「…大丈夫ですか?;」
セシル「…折…れた。」
ラフェル「はっ?;」
セシル「足の骨…1本…折れた。」
ラフェル「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇッΣ!?」
セシルが頼んだのは弱体化の薬。
本来なら小瓶の3分の1の量で充分なはずだが、
小瓶1本飲みほしたセシルは異常に弱くなっていた。
ラフェル「え、な、なんで…(汗)」
セシル「後で話すから…、ぐはっΣ!!」
完全に動揺しているラフェル。
立ち上がろうとしたセシルはまた悲鳴を上げた。
ラフェル「こ、今度は何ですか!?;」
セシル「手が…、逝った…。」
ラフェル「えぇ…!?(滝汗)」
あまりの事態にラフェルは驚き、目には涙が浮かんでいた。
あまりの激痛に意識が薄れゆく中、
セシルはこんな事を思っていた。
セシル(泣いてるラフェルも可愛いなぁ…。)
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
筋金入りのラフェコン、セシル。
彼にも悩みは一応あるようです。
ちなみにセシルは3日後薬の効果が切れて元に戻りました(笑)